ご相談事例
配偶者の携帯をのぞき見した場合に離婚の原因にあたるか

2021/12/03更新

私は32歳の専業主婦です。夫は36歳で年収が650万円あります。子どもは１歳になる男の子が一人います。夫は今年に入ってから仕事が忙しくなり、夜の帰りが遅く家の中であまり私と会話をしなくなりました。私は私で、子どもがまだ小さく家の中でもまだ目が離せないので子どもと２人きりで過ごす毎日です。友達があまりいないので、日中に話をする人がほぼ皆無な状態です。ですので、夫とは会話をしたいのですが、お互いにストレスが溜まっているのか、たまに会話を試みても口喧嘩に近いような感じになってしまいます。

先日、魔が差してしまい夫の携帯を覗いてしまいました。何もないと思っていたのですが、そこで若い女の子とのメールのやり取りを見つけてしまいました。その時は動揺しすぎてしまってすぐに携帯を元に戻したのですが、何日かに渡って夫の携帯をこっそり見たところ、どうやら浮気をしているみたいです。

こっそり携帯を見てしまった私が悪いのでしょうが、夫にこのことを突き詰めたら「携帯を勝手に見るなんて信用問題だ、離婚だ」と言われてしまいました。私が携帯を勝手に見てしまったことは離婚の原因になってしまうのでしょうか。

また、離婚が成立した場合、夫の不倫(浮気)は離婚の原因にはならないのでしょうか。弁護士の相談希望です。

離婚が成立するためには、離婚原因が必要になります。協議で離婚する場合には、離婚の理由やどちらに離婚の責任があるかを必ずしも問う必要はありません。

ただ、家庭裁判所に調停を申し立て、これが不調に終わった場合には裁判による離婚の申立が認められますが、この離婚請求が認められるためには法律で定められた事由に該当する離婚原因が必要となります。本件では、ご主人の携帯電話を勝手に見たことが、上記事由のひとつにである「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当するかが問題となります。

その判断は、夫婦関係が破綻しており実質的に婚姻の本質に応じた共同生活の回復の見込みがないかによります。本件のように、ご主人の携帯電話を勝手に見た程度ではこれに該当するとは言えないでしょう。逆に、ご主人の不倫(浮気)はそれが肉体関係を伴うものである場合には、上記事由のひとつである「配偶者に不貞な行為があったとき」該当するものとして離婚の原因となると考えられます。

なお、ご主人が離婚の原因を作っている本件では、ご主人が有責配偶者となり、原則としてご主人からの離婚請求は認められません。一度、離婚原因が認められるか弁護士に相談してはいかがでしょうか。

ウカイ＆パートナーズ法律事務所は、東京の渋谷駅にある法律事務所です。離婚相談をご希望の場合には、３０分無料相談もございます。離婚に詳しい弁護士が対応致しますので、当事務所宛にご連絡下さればと思います。

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