家事審判官とは、家庭裁判所において家事審判や家事調停を取り扱う裁判官のことです。正式な官名・職名ではなく単なる呼称であり、官名は判事または判事補に当たります。比較的若手の裁判官が担当する場合が多いほか、5年以上の経歴を持つ弁護士が非常勤裁判官として任命されることもあります。
離婚裁判や調停の際には家事裁判官が当事者の言い分を聞いたり、当事者が提出する証拠を調べるなどし、審判を行います。
ただし家事審判官は数多くの案件を同時に担当し、並行して処理を行っていますので、一つ一つの案件に終始同席することはありません。多くの場合、家事審判官は調停の開始前や途中の段階で調停委員と意見交換を行いながら、判断を進めていくことになります。