元々は、過酷な環境で身体的に拘束されていた労働者の自由を裁判により迅速に回復させることが、人身保護手続きの目的です。昭和23年に制定されました。
手続きの速さに着目して、本来想定されていた事柄と違う、子供の引き渡し請求に、人身保護請求が利用されてきました。別居中の配偶者が、自分と同居している子供を勝手に連れて行った場合や、親権の無い相手側が、面会中に自分の子供を連れ去った場合、虐待の恐れがある場合に、子供の取戻しをする為、人身保護請求を出します。
上記請求は、基本弁護士が行うことになっていますので、代理人として、弁護士を依頼する必要があります。
保護申し立てをするには、被拘束人の氏名、請求の趣旨、拘束の事実、知れている拘束の場所を明らかにした上で、資料を提出しなければなりません。この条件が満たされていない場合、保護請求は却下されます。
また、請求が出された場合、審問は1週間以内に開かれ、判決は審問の終結から5日以内に出されます。